e-Taxで確定申告する手順とメリット!マイナンバーカード方式とID・パスワード方式

開業直後の経理

個人事業主やフリーランスとして活動する皆様にとって、毎年の確定申告は避けて通れない重要な業務です。近年、国税庁が推奨している電子申告システム「e-Tax(イータックス)」を利用する人が急速に増えています。本記事では、e-Taxを利用するメリットや、マイナンバーカード方式・ID・パスワード方式の違い、そして実際の申告手順について詳しく解説します。さらに、e-Taxと連携して確定申告を劇的に効率化するおすすめのサービスも厳選してご紹介します。

e-Tax(電子申告)とは?

e-Tax(国税電子申告・納税システム)とは、インターネットを利用して所得税や消費税などの国税に関する申告や納税、各種申請・届出ができるシステムのことです。従来の紙の申告書を税務署に持参したり郵送したりする手間が省け、自宅やオフィスのパソコン、またはスマートフォンから手続きを完結させることが可能です。

e-Taxを利用して確定申告を行う3つの絶大なメリット

個人事業主がe-Taxを利用することには、単なる手間の削減にとどまらない大きなメリットがあります。

1. 青色申告特別控除が最大65万円になる

これが最も大きなメリットと言っても過言ではありません。平成30年度の税制改正により、正規の簿記の原則に従って記帳を行い、期限内に申告をした場合の青色申告特別控除額が、原則55万円に引き下げられました。しかし、e-Taxによる電子申告を行うか、電子帳簿保存を行うことで、引き続き最大65万円の控除を受けることができます。控除額が10万円変われば、所得税や住民税、国民健康保険料などの負担が大きく変わるため、節税対策としてe-Taxの利用は必須と言えます。

2. 自宅から24時間いつでも申告可能

確定申告の時期である2月中旬から3月中旬にかけて、税務署は非常に混雑します。待ち時間だけで数時間かかることも珍しくありません。e-Taxを利用すれば、税務署の開庁時間を気にすることなく、期間中は24時間いつでも自宅から申告データの送信が可能です。忙しい個人事業主にとって、移動時間と待ち時間の削減は大きなメリットです。

3. 還付金の受け取りがスピーディー

払い過ぎた税金が戻ってくる還付申告を行う場合、書面で提出するよりもe-Taxで電子申告をした方が、還付金の処理が早く行われます。通常、書面申告では1ヶ月〜1ヶ月半程度かかるところ、e-Taxであれば約3週間程度で指定の銀行口座に振り込まれます。資金繰りをスムーズにするためにも、早期の還付は魅力的です。

マイナンバーカード方式とID・パスワード方式の違い

e-Taxを利用するには、本人確認のための認証方式を選択する必要があります。主に利用されているのは「マイナンバーカード方式」と「ID・パスワード方式」の2つです。

比較項目 マイナンバーカード方式 ID・パスワード方式
必要なもの マイナンバーカード、ICカードリーダライタ(または対応スマホ) 税務署で発行されたIDとパスワード
事前の準備 マイナンバーカードの取得(約1ヶ月) 税務署での対面による本人確認と発行
今後の継続性 推奨・永続的 暫定的な措置(将来的に廃止予定)

マイナンバーカード方式

マイナンバーカードのICチップに組み込まれた電子証明書を利用して本人確認を行う方式です。現在はICカードリーダライタがなくても、NFC対応のスマートフォンがあれば、パソコン画面に表示されたQRコードを読み取ることで簡単に認証が可能です。国税庁もこちらの方式を強く推奨しており、これから準備をする方はマイナンバーカード方式一択と考えて問題ありません。

ID・パスワード方式

マイナンバーカードが普及するまでの暫定的な措置として導入された方式です。事前に税務署に赴き、職員と対面で本人確認を行った上で発行されるID(利用者識別番号)とパスワードを利用します。マイナンバーカードの発行が間に合わない場合などに利用されますが、いずれ廃止される予定であるため、早めにマイナンバーカード方式へ移行することをおすすめします。

e-Taxで確定申告を行う具体的な手順

ここでは、最も一般的な「マイナンバーカード方式」を利用して、クラウド会計ソフトからe-Taxへ申告データを送信する流れを解説します。

ステップ1:必要な機器と環境の準備

まずは以下のものを準備します。

  • マイナンバーカード(署名用電子証明書の暗証番号も必要)
  • マイナンバーカード読取対応のスマートフォン、またはICカードリーダライタ
  • パソコンおよびインターネット環境

ステップ2:利用者識別番号の取得

初めてe-Taxを利用する場合は、「利用者識別番号(16桁)」を取得する必要があります。e-Taxソフト(WEB版)などにアクセスし、マイナンバーカードを読み取って初期登録を行うことで、即座に番号が発行されます。

ステップ3:クラウド会計ソフトでの申告書作成

日々の経理データを入力しているクラウド会計ソフトの確定申告機能を開きます。画面の案内に従って、減価償却費、各種控除(医療費控除、生命保険料控除など)の入力を行い、青色申告決算書および所得税の確定申告書を作成します。現代のクラウド会計ソフトであれば、専門知識がなくても質問に答える形式で簡単に作成できるよう設計されています。

ステップ4:e-Taxへのデータ送信

作成した申告データをe-Taxへ送信します。多くのクラウド会計ソフトには「電子申告アプリ」などが用意されており、ソフトから直接e-Taxへデータを連携させることができます。スマートフォンでマイナンバーカードを読み取り、電子署名を付与して送信ボタンを押せば完了です。送信後は必ず「受信通知」を確認し、正常に受け付けられたことを保存しておきましょう。

e-Tax申告を劇的にラクにするおすすめクラウド会計ソフト&関連サービス5選

e-Taxで確定申告を行う最大の秘訣は、電子申告(API連携)に完全対応した使いやすいクラウド会計ソフトを導入することです。ここでは、個人事業主・フリーランスに圧倒的な支持を得ている厳選ツールと、確定申告に関連する便利なサービスを5つご紹介します。

1. freee(フリー)

簿記の知識がなくても直感的に操作できる設計が魅力のクラウド会計ソフトです。銀行口座やクレジットカードとの同期機能が非常に優れており、日々の仕訳を自動化できます。確定申告の際も「◯×形式」の質問に答えていくだけで書類が完成。専用のスマートフォンアプリを使えば、マイナンバーカードを読み取ってスマホだけでe-Tax送信まで完結させることが可能です。

2. マネーフォワード クラウド確定申告

経理や簿記の基礎知識がある方にとって、最も使いやすく柔軟性が高いと評判なのがマネーフォワードです。入力画面が従来の会計ソフトに近く、スピーディーな処理が可能です。もちろん銀行明細の自動取得機能も強力で、学習機能により仕訳の精度がどんどん上がります。こちらも専用アプリを通じて、スマートフォンから簡単にe-Taxでの電子申告が可能です。

3. やよいの青色申告 オンライン

長年にわたり会計ソフトのトップシェアを誇る弥生シリーズのクラウド版です。圧倒的な実績と、充実したサポート体制(電話・チャットサポートなど)が魅力で、初めての確定申告に不安を抱える方におすすめです。初年度無料や半額などのキャンペーンを頻繁に行っており、コストパフォーマンスにも優れています。e-Taxモジュールを利用してスムーズに電子申告を行えます。

4. 税理士ドットコム

事業規模が拡大し、インボイス制度や消費税の申告など税務が複雑になってきた場合、自力でのe-Tax申告に限界を感じるかもしれません。そんな時はプロである税理士に依頼するのが最も確実で安全な節税対策です。「税理士ドットコム」は、全国の税理士の中からあなたの業種や予算、要望にぴったりの税理士を無料で紹介してくれる日本最大級のサービスです。丸投げしたい方はもちろん、申告前のチェックだけ依頼したい方にも最適です。

5. GMOあおぞらネット銀行

個人事業主として活動し、確定申告を正しく行うためには、プライベートの生活費口座と事業用の口座を明確に分けることが鉄則です。事業用口座として圧倒的におすすめなのが「GMOあおぞらネット銀行」の法人口座・個人事業主口座です。振込手数料が業界最安水準であり、各種クラウド会計ソフトとのAPI連携も非常にスムーズです。税金の支払いや還付金の受け取りも、事業用口座を一つ持っておくことで経理の手間が激減します。

おわりに:事前準備を済ませて余裕のある確定申告を

e-Taxを利用した電子申告は、65万円の青色申告特別控除による絶大な節税効果だけでなく、税務署に行く手間や待ち時間を省き、さらには還付金のスピード受け取りまで実現する素晴らしい仕組みです。ID・パスワード方式はあくまで暫定的なものですので、これから準備される方は必ず「マイナンバーカード」を取得し、マイナンバーカード方式で申告を行いましょう。

そして、日々の面倒な帳簿付けと申告書の作成を自動化してくれるクラウド会計ソフトの導入は、時間を生み出し本業に集中するための「最強の投資」です。まだ導入していない方は、ぜひ本記事でご紹介したサービスを活用し、今年の確定申告をスマートに乗り切ってください。

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